アプリ内課金システムのお話し①ストア課金と課金石
スマホソーシャルゲームでの課金
スマートフォン向けソーシャルゲームでの課金と言えば、AppStore もしくは GooglePlay にて支払いを行い、一般に課金石アイテムと呼ばれる、ゲーム内で使用する通貨の代わりとなるようなアイテムを購入することがほとんどです。
本記事では、ソーシャルゲーム開発の観点から、アプリ内課金システムでの注意点などについてお話ししたいと思います。
ストア課金における注意点
ストア課金の基本的な仕組みは、アプリとアプリストアの間でのやり取りで完結できるようになっており、専用サーバーの存在しない、単体のアプリでもアプリ内課金を利用できるようになっています。
しかし、ソーシャルゲームをはじめ、多くのオンラインアプリでは専用サーバーが存在し、アイテム等の管理はサーバー側で行われることがほとんどとなります。
取引自体は、サーバーを介さずに成立してしまう(=支払いが確定する)ため、サーバーがいかにもれなくこれらの取引を認識するか、また、その過程で不正を防ぐかが、非常に重要になってきます。
もし、サーバーが取引の認識に失敗して取りこぼしが発生した場合、お金を払っているのに、買ったはずのアイテムが利用できないといったクレームに発展してしまいます。
逆に、取引の認識の過程で、不正を許してしまえば、お金が払われていないのにアイテムを付与してしまうことになり、ゲームバランスが崩れてしまうだけでなく、サービス終了時の対応において、払われていないはずの料金を返金することになり、直接的な損害に発展するおそれがあります。
取りこぼしをできる限り防止しつつ、不正を許さないシステム開発が重要です。
課金石の取り扱いにおける注意点
一般に、課金石アイテムは、課金によって購入する「有償課金石」と無料で配布される「無償課金石」に分けて管理されます。
有償と無償に分ける理由は、主に次の2点になります。
・返金などの補償の対象を限定するため
・有償課金石限定のガチャなどで、ユーザーに課金を促すため
課金石を消費する際は、この2つのどちらを消費するかをしっかりと制御しなければなりません。
例えば、有償課金石30個、無償課金石60個を所持しているユーザーが、(有償限定ではない)ガチャで50個を消費しようとした場合、どのように配分するかはシステム次第となります。
主に3つのパターンが考えられます。
90個所持しているところから、50個消費するので、残り40個であることは共通ですが、次の図のように、それぞれの場合で手元に残る有償・無償の配分が異なります。
1が最もユーザーにやさしく(有償課金石が多く残る)、2は運営側に有利(補償の対象を少なくできる)、3が最も公平と言えますが、システムは複雑でまたユーザーにも分かりにくくなります。
いずれの場合でも、返金や供託金に関わってきますので、しっかりした管理と履歴の保存が必要になります。
アプリ内課金に必要なシステム開発は弊社へ
アプリ内課金システムでは、不正を許さずに課金石を確実に付与するだけでなく、その後の課金石の管理が大変重要となります。
当社では従前培ってきたネイティブアプリ開発・オンラインゲームサーバ開発・Webサービス開発・クラウド構築運用技術・UI/UXデザインの全てを活用し、システム開発をご提案いたします。